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サムライ・ニッポンの異端画家 絵金
絵金は、幕末から明治にかけて土佐で活躍した異端の画家。サムライ・ニッポンがチョンマゲを捨て、新しい時代に向かう時代のはざまのなかで、庶民たちに熱狂的に受け入れられたイラストレーターでもあった。
絵金こと金蔵は、1812年、高知城下の髪結いの息子として生まれた。幼少の頃より画才に秀でていた彼は、土佐藩の特別の取りはからいによって江戸にのぼった。そして狩野派を学び藩のお抱え絵師の座にまで上り詰め、林 洞意と名乗った。しかし、贋作事件の汚名を被り一介の町絵師へと転落を辿る。だが、野に下った絵金は、謎の十年間を経て再び、狩野派仕込みの確かな筆致と豊かな才能を開花させた。それが、闇のなかで異彩を放つこの芝居絵である。飛び散る血しぶき、魑魅魍魎が怪しくうごめく、おどろおどろの世界。絵金が異端と称されるのは、そのゆえんである。しかし、絵金はほんとうに異端の画家だったのだろうか。地位も名誉ももたぬ町絵師として生きた絵金は、1879年(明治12年)、その生涯の大半を闇に包んだままこの世を去ったが、彼の描いた芝居絵は百数十年を経たいまも、我々を魅了してやまない。


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