FreeStylerによるDMX機器の制御:基本編


今や各種イベント、ライブ、TVの音楽番組やカラオケに、さらには建築物の照明、広告等に欠かせなくなった、DMX機器、灯体を制御するWindowsで動くソフトとしては【FrssStyler】が有名です。
ここでは、このソフトとENTTEC社製の【Open DMX USB Interface】を使って、ムービングスキャナーを制御する方法の概要をご紹介します。
ENTTEC社製のインターフェイスは、DMX信号とUSBをやりとりする機器で、これとPC、DMX対応の灯体があれば簡単に制御可能です。

これらのソフト、機器は全て英語表記で紹介されており、最初は戸惑いますが、ある程度慣れれば問題なく使用することが出来るでしょう。
日本語による解説HPがなかなか見つからなかったので、わたしが今までに独学で実験した内容をご紹介して参ります。
そのため内容に関しては、一部勘違いや間違いがあるかもしれません。ご了承ください。
フォーラムを探してみると、英文のPDFマニュアルが掲載されていました。(Ryan Lelek氏作成)
こちらに置いておきますので、入用のかたはご覧下さい。

  1. FreeStylerのダウンロード
    こちらのHPから最新版をダウンロードします。
    トップページにある下記FREEのリンクからダウンロードして下さい。

  2. 使用する機器、灯体
    プロがライブ等で使用するムービングライトは、まだまだ高価ですが、ここでは比較的安価なムービングスキャナー(AMERICAN DJ製:REVO ROLL LED)を1台使用します。
    この灯体は、今話題のLEDが搭載されており、なんと消費電力は12Wの優れものです。
    DMXチャンネルは4CH分を使用します。
    パワーでは電球には負けますが、電飾、エフェクトと割り切れば十分使用に耐えます。
    消費電力が少ないので専用コンセントが必要なく、家庭用の平行プラグ使用可能です。
    小さなステージや学校の催しでも非常に重宝しています。
    インターフェイスは、前述の【Open DMX USB Interface】を使用します。

    機材名 数 量 備 考
    REVO ROLL LED 1台 サウンドハウス扱い
    Open DMX USB Interface 1台 サウンドハウス扱い
    USBケーブル(付属品) 約2m 付属品

    ※この写真は、メーカーのHPから拝借しましたが、スモークを焚いて光が見えやすい演出処理をした上で撮影されています。

    コネクタ部分の拡大写真は、↓の通りです。

    【Open DMX USB Interface】↓

    USBケーブル→本体→変換アダプタ→XLRコネクタ→灯体へ

    REVO ROLL LEDのDMXチャンネル仕様一覧表
    DMXチャンネル DMX値 動 作
    1CH 0-255 パン
    2CH 0-255 バレルの回転
    3CH 0-9
    10-19
    20-29
    30-39
    40-49
    50-59
    60-69
    70-79
    80-89
    90-99
    100-109
    110-119
    120-129
    130-139
    140-149
    150-159
    160-169
    170-179
    180-189
    190-199
    200-209
    210-219
    220-229
    230-239
    240-249
    250-255
    消灯
    パターン1
    パターン2
    パターン3
    パターン4
    パターン5
    パターン6
    パターン7
    パターン8
    パターン9
    パターン10
    パターン11
    パターン12
    パターン13
    パターン14
    パターン15
    チェース1
    チェース2
    チェース3
    チェース4
    チェース5
    チェース6
    チェース7
    チェース8
    チェース9
    チェース10
    4CH 0-9
    10-249
    250-255
    ストロボ無し
    ストロボ遅い→早い
    サウンドアクティブ

    ※特に3CHの設定が細かく分割されています。TVでよく見るムービングライトは、もっと細かく分かれているようです。
    こうなると通常のDMX調光卓では、制御が非常に煩雑になります。まさにPCの出番です。

    ↑DMX信号を入力すると、チャンネル番号が表示され、DMXの赤LEDが点灯します。

  3. ソフトとドライバーのセットアップ
    ソフトは簡単にインストール出来るはずです。
    ドライバーは付属CD-ROMに添付されていますが、HPからも最新版がダウンロード可能です。

  4. FreeStylerの操作
    それでは実際の操作に移ります。この時点で、【Open DMX USB Interface】のドライバーはPCにインストールされており、さらに【Open DMX USB Interface】はPCと接続されており、正常に認識されているとこを前提とします。
    すみませんがパソコンに関する各種インストールの説明は、ここでは割愛します。
    画質が良くないですが、PC画面のハードコピーにて説明します。

    ↑@最初の起動画面。当然ですが、何もアサイン、パッチされていません。

    ↑A使用する灯体の設定。
    SETUPをクリックして、灯体を選択します。
    ここでは【AMERICAN DJのREVO ROLL LED】を選択、をクリックします。
    右上の窓に1CH-4CHとして登録されました。チャンネルアサインは、自動です。

    ↑BREVO ROLL LEDのアイコンをクリックしてアクティブとして、【3Dの左】をクリック。
    すると画面の左部分がポップアップします。
    さらに【3Dの右】をクリックして、画面右の窓を出します。
    これが操作上、非常に重要です。

    ↑C【3Dマーク】をクリックして、Sunlite社【Magic 3D】を立ち上げます。
    このソフトは、実際の設置状態をシミュレーションすることが出来、
    さらにムービングの動きのイメージがPC上で再現することが出来ます。

    ↑Dここでも最初に灯体を登録して、FreeStylerと同じ設定をアサインしてあげます。
    新規作成をクリックすると上記画面がポップアップされ、先ほどと同様に
    【AMERICAN DJのREVO ROLL】を選択、をクリックします。
    すると右画面の1CH-4CHに灯体がパッチされました。

    ↑Eすると右画面にそれらしい灯体が現れました。これがイメージされた、REVO ROLLです。
    この灯体の位置や傾き、タッパ等を決める作業が次の内容です。

    ↑F最初に【ヘルメットマーク】をクリックします。すると画面の下にポップアップ画面が出ます。
    右画面で灯体を選択し、左画面で灯体のタッパ、傾き等XYZ方向の設定をします。
    設定値が変わるごとに上画面の灯体イメージが動きます。

    ↑G設定が完了すれば、【目玉マーク】をクリックして、下画面を消します。
    設定画面をよく見ていただければ、お分かりと思います。

    ↑HGの状態で左下画面の中央の青丸をマウスでドラッグしてみて下さい。
    灯体がマウスのドラッグに伴い、色々な方向に光軸が動きます。
    ここまで来れば初期段階は完了です。

    ↑I左下画面の青点と灯体の光軸の動きに注目して下さい。

    ↑J左下画面の青点と灯体の光軸の動きに注目して下さい。

    ↑K左下画面の青点と灯体の光軸の動きに注目して下さい。


    ↑Lセンターに戻すには、4つの矢印の真ん中をクリックして下さい。
    すると初期の位置に戻ります。

    ↑Mこの状態で、左下画面のOFFをONにすると灯体の光軸が自動的にスキャンします。
    上から、【円】【八の字】【四角】【花】【ツイスト?】

    ↑N【Shape】をクリックすると光軸の動きのイメージが現れます。
    右下の小さな+−で、角度を自由に変えることが出来ます。

    ↑O右画面上にあるDMXタブをクリックするとその時の動きに対応して、
    DMX値が変化しているのが簡単に見ることが出来ます。

    応用例として、同じ灯体を5台使用すると↓図のような設定も可能です。
    DMXチャンネルは、5台とも全く同一の1〜4に設定します。

    ここまでで、一通りのDMX制御が出来ました。
    灯体の数量や機種の違いがあっても基本は上記の通りです。
    お疲れ様でした。
    次は、シーンの登録を行います。

  5. ステップの作成と登録

    最初にいくつかのお約束事項があります。この機能を使うことで、簡単に設定が可能です。

    ↑DMXの3ch内容の設定

    ↑DMXの1,2,4ch内容の設定

    すなわち、DMX1〜4chまでのDMX出力値は、上記二つの窓で、クリック一つで設定可能な訳です。
    それぞれのアイコンをクリックするだけで、そのアイコンに対応したDMX値が出力されるのです。

    さらに光軸の動きの設定は、次の窓↓で簡単に設定が可能です。
    【青丸】をマウスでドラックするだけでOKです。



    ↑T:まずはEの状態まで進めます。ステップを一つづつ作成して行きます。
    ここでは4つのステップを作成して登録することにします。


    ↑U:一つ目のステップを作成してボタンをクリックします。

    ↑U:2つ目のステップを作成してボタンをクリックします。

    ↑U:3つ目のステップを作成してボタンをクリックします。

    ↑U:4つ目のステップを作成してボタンをクリックします。

    ここまででボタンは、4回押したことになります。
    ↓以上、作成した4つのステップを登録して、保存します。

    上記ポップアップの下段、右から二つ目をクリックして下さい。すると下の通り画面が出ます。

    ↑保存ポップアップが出てくるので、適当なファイル名を決めてやり、保存します。
    ここでは、test2とします。拡張子は自動的に振り付けられ、test2.chbとして保存されました。
    これで4つのステップを登録できた事になります。ここで保存できるステップの数は、15ステップまでです。

    ↑ここで画面左にある右矢印を押とそのステップだけが再生されます。
    左矢印を押すと反対動作で再生されます。
    その下の2つのを押すと、4つの登録したステップ全てが順番に再生されます。
    たとえばステップの数が15ステップあったとすると、その一つ一つのステップが再生されることになります。
    FadeTimeSceanTimeは、中央部の↑↓を変えることで、ステップ全体または、
    任意のステップだけでも自由に設定出来ます。
    もちろん保存したければ上書き保存が可能です。

  6. 登録したステップの再生
    基本的には上図の下段、右端のアイコンから登録してあるファイルを呼び、→、→→ボタンを押します。
  7. 登録したステップの変更
    上記項目でステップファイルを呼び出し、再生させます。
    その時点でマクロやgobo、ストロボの設定をいろいろと変えてみて、光軸の動きを確認します。
    変更後、保存したければ上書き保存が可能です。
  8. キュー(CUE)の設定方法の概要
    5の項目でステップをいくつか作成して、それぞれのステップをCUEシートにて登録することができます。
    いくつかのステップをひとまとめにして、演目のきっかけで、ゴーすることができるのです。
    CUEの機能に関しては、現在作成中ですので、しばらくお待ちください。
    設定画面だけは、以下にご紹介しておきます。


    ↑CUEの設定画面

  9. その他の機能
    CUEの設定に関しては、奥が深くまだまだ勉強していく必要があります。
    しかし、上記1から7までの内容を理解することで、FreeStylerの機能の半分以上は使いこなせたように思います。
    とにかくすばらしいソフトであることは、間違いない事実であります。
    ここまでの紹介の中で、全く触れていない機能やアイコンがまだまだたくさんありますので、それぞれの用途に応じて適宜お使い下さい。

    ↑PCサウンドによる自動制御とDMX400