第一章 「木の生い立ち」
V 源流の森への招待(FSCの森見学ツアーの企画)
「四万十源流域の町、梼原町のFSC(森林管理協議会)の森
の見学に出かけませんか?」
昨年の10月23日〜24日にアイビーログ工房が企画して、初の森林見学ツアーを実施しました。一人でも多くの人に少しでも森林環境に興味を持っていただきたいということと、一人でも多くの人に現在梼原町が行っているFSC(森林管理協議会)の取り組みを知っていただきたい、との思いでアイビーログ工房が企画、主催しました。
FSC(森林管理協議会)とは・・・?
世界的な森林減少、劣化の問題と、事態への消費者の意識の高まりを背景に生まれた“適切な森林管理”を認証する制度。認証を受けた森林で生産された木材や木材製品は国際的に認められた社会基準、管理基準に基づいて管理された森林から生産された製品であることを示す認証ラベルをつける事ができる。FSC材を加工・流通できる「COC認証」を、アイビーログ工房はログハウス・メーカーで始めて取得した |
アイビーログ工房としても普段自分たちがログハウスに加工しているFSC材(梼原産杉)の産地でもある梼原町の森林を訪ねて、改めて環境に配慮したログハウス建築の大切さと、自分達が扱う杉の素晴らしさを再認識することができたいい機会でした。
今後も年に一回の予定で見学ツアーを企画しますので興味のある方は是非御参加ください。

10月23日(土) 快晴。梼原町道の駅「太郎川公園」に集合。第一回の参加者はこれまでアイビーログ工房でログハウスを建てていただいた方を中心に、林業関係の方や、森林環境に興味のある方など、実に様々な方に参加していただきました!
(スタッフ含めて総勢20人の参加者)
その後近くの食事処「くさぶき」にて昼食と自己紹介。
みな秋の空気の心地よさと、食事のおいしさのためか(?)すぐに打ち解けた雰囲気に。
食事の後チャーターバスで梼原町森林組合へ移動。FSCの陣頭指揮をとる西村課長よりFSCや、梼原町の取り組みについてのお話。皆熱心に聞き入っており、実に多くの質問が飛び出しました。やはり皆森林環境に対する関心が高いのでしょう。
FSC認証材の杉で作られたコースターが参加者全員に配られました。
説明の後は「森林価値創生工場」を見学。
引き続き西村課長の熱のこもった説明がありました。工場はとても近代的で、注文をうけて出荷を待つたくさんのFSC認証材が並べられており、FSC材に対する一般ユーザーの認知度が上昇してきているのを感じることができました。

その後全員でFSCの森へ(龍馬の森)。道すがら後の
手漉き和紙教室で漉き込む草花を集めました。
四万十水系源流のひとつである渓谷で木漏れ日の中
大人も、子供も楽しそうに森での時間を過ごしていました。

全員で記念撮影!
FSCの森はとてもよく手入れされていました。きちんと枝打ちされているので地面までも太陽の光が差し込み、下草も育ち、植林の森の薄暗さは全く感じられませんでした。いい森は人も、動植物もすべてに幸福をもたらしてくれるのです。

ロギールさんの手漉き和紙体験教室が素晴らしい秋空のもと開催。大人も子供も大変興味深く説明に聞き入った後実際に漉いてみることに。
参加者全員にとっても思い出に残る一枚になるはずです。

家族全員で和紙の原料を叩きます。
なかなか根気のいる作業ですが、大人も子供も熱心に作業していました。ロギールさんの和紙漉き教室に使われる材料はすべて自然の恵みにより得られるものばかりです。

最後に皆で漉いた和紙を絞ります。
さあ、どんな出来栄えでしょうか・・・?
参加者全員にとって思い出に残る一枚と
なるでしょう。
この日は梼原町の農家民宿「いちょうの樹」に宿泊しました。この「いちょうの樹」は切り盛りしている
上田さんのあたたかい人柄と、出される食事のおいしさが評判の民宿です。
真心こもった夕食の後はここの囲炉裏部屋で参加者が深夜遅くまで山のことや、ログハウスのことなど、酒を酌み交わしながら語り合いました。
翌日は予定していたカヌーを急遽中止し、ログハウスの物件見学を行いました。そこでも全員興味深そうにFSCの森から伐りだされた木材を使用したログハウスの細部にまで見入っていました。
今回は初めての企画でもあり、至らない点や改善点もいくつかありました。しかし、参加していただいた方や、初めて自分たちの扱う杉の産地を訪れることができたスタッフにとってもかけがえのない時間が過ごせたのではないでしょうか。幸い、天候にも恵まれ、予定していた四万十カヌー下りは前日の台風の影響の増水のために中止となりましたが、その他の手漉き和紙教室や、ログハウス見学などのイベントは大変楽しいものとなりました。 今後もアイビーログ工房が企画する様々なイベントにも是非期待してください。 一人でも多くの人に森を守ることの大切さを知ってもらうのと、一人でも多くの人に環境に配慮された森から伐りだされた健康な木材を使ったログハウスつくりの活動を知ってもらう・・・。 このことを胸にこれから色々な取り組みをして行きたいと思います。 企画担当 保志場朋宏 |
四万十源流の森で生まれ、すくすくと成長して行く一本の土佐の杉。その木を育んでいる森林を手入れする人たちがいて、森林で心を癒される人たちがいる。またその森林から流れ出る清流を旅する人や、流域で暮らす人たちに豊かな暮らしをもたらしてもくれる。
そう、この一本の土佐の杉が立派に育つことのできる森林環境があり、またその森林から広がるすべての環境と蜜に繋がりあった関係が保たれてこそ真の循環型社会にむすびついていくのである。
その循環型社会に向かっていま森林で様々な取り組みがなされている。
そして、そのひとつが梼原町の取り組んでいるFSC(森林管理協議会)認証制度である・・・・。
第二章へと続く。