日自振への手紙
はじめまして。インターネットにはアクセスできる環境はありませんが、パソコン通信ニフティで競輪談議などを楽しんでいます。こういった形での市場調査を始められたことに感謝し、敬意を評します。
さて、今回メールを差し上げるのは、他でもない新ルールについての話です。というのも新ルールに賛成する意見が、パソコン通信での仲間も含めた私の周りで皆無だからです。スポーツ新聞紙上などでも批判されていたと記憶しています。実際、私に競輪を教えてくれた師匠を含めて、新ルール実施以後、競艇に鞍替えした先輩が二人居ます。『俺たちの気持ちを伝えるのには買うのを止めるしかない』との過激ともいえる意見が、パソコン通信のボード上にも登場しています。
私は、風圧に起因するライン競争と、横の動きが競輪を競輪たらしめるものであると考えています。また、脚力と意地と技術で競う横の動きは、競技としてみた場合にも十分に客にアピールできるものであるはずです。それが、他のギャンブルにはない、競輪の魅力だと考えています。そして、先行にしろマークにしろ、戦う選手のみこそが、客からの確かな信頼を獲得して来ました。
競輪は万物の霊長「ヒト」が走る競技ですから、選手たちは新ルールに適応して走るようになりました。残り半周のスピード勝負です。若手はおしなべて捲り中心の自在型。そして誘導を斬って限りなくスピードをゼロに近付け、中団から捲る機会を待つのです。また、マーク屋は事故点が恐くて、ビッグレースでさえ期末には金縛りの無気力レースです。下位戦では、とても金を張るに値しない選手が大量に存在します。そんな選手を買って外した場合などには、アホらしくて腹もたちません。
選手にとっては落車事故はたいへんな問題であり、特に上昇志向など持てない下位の選手にとっては大問題でしょう。でも、客である私は違います。選手が落ちてもいいとは思いませんが、以前のコクがあり、戦う選手の多いレースを見たいのです。
労働組合(=選手会)の言い分を尊重し過ぎ、従業員(=選手)を重視するあまり、顧客(=競輪客)無視の営業がまかり通っているような印象を受けます。どうか、競輪客の意見にも耳を貸していただきたいと思う次第です。
色々と否定的なことばかりで、かつ表現も不適切であったとか思いますがご容赦ください。このルールは、競輪競争に大きな変化をもたらし、今後もその傾向は拡大すると思います。そしてそれは、競輪が衰退の一途をたどる原因になると思っています。どうか、自分のような「まだ競輪を捨てられない競輪客」がそっぽを向く前に再考を願いたいと、お願いする次第です。