/滅びし者へ/ 

橋本浩一にだまされて(滅度☆☆☆1/2)


(1993年2月松山競輪場)

寒い、風が強いからだ。松山記念はいつも寒さとの戦いでもある。防寒着の襟を立てながら1角手前の金網に陣取る。さあ、勝負レースだ。

8R 準優   
佐々木昭彦(佐賀)
信之(北海)
佐古雅俊(広島)
本田博(鹿児)
井狩吉雄(滋賀)
三木裕次(愛媛)
片岡浩也(三重)
大里一将(熊本)
馬淵紀明(愛知)
 
九州の機関車本田から狙う。佐々木の差し遅れ4−1勝負!!。1−4押さえ。

最終バックは、打鐘から出て4角から踏んだ本田に佐々木−大里と続く。三角から佐古が根性捲りを放つも不発。そして迎えた4角、佐々木が車間を開けて残しをかける。

『本田あああああああああああああああああああああああ』
『差すなあああああああああああああああああああああああ』

1着 佐々木昭彦(佐賀)
2着 本田  博(鹿児)
3着 俵    信之(北海) 680円

ふう〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。やはり無理があったか。まあ、押さえだが投入金額は二倍に増えた。これは神様が「今日は勝負しなさい」と言ってくれているのかもしれない。あまり気のなかった次のレースの検討にうつる。連続勝負。

9R 準優    
菊池仁志(愛媛)
金田健一郎(大阪)
小橋正義(岡山)
橋本浩一(三重)
山口健治(東京)
渡辺●●優(静岡)
渡辺一貴(滋賀)
市原一幸(岡山)
東出誠(神奈)
 
好位が得られそうな山口と、浮き駒の自力橋本の4枠から狙う。ヒモは自在に捌く小橋とカミソリ捲りの金田。この2点で勝負!!。裏をかあ〜るく押さえる。高知で気配今ひとつだった東出は見きる。

買いを終えて金網に戻ると、うし君が「何を買ったか」と聞くので車券を見せる。なんとうし君も4−2で勝負だ。私より枚数が少ないからと、うし君は買い足しに走る。結局私より30枚増やして帰って来た。「まあいい4000円も付くのだからこれで充分だ」

『行けええええええええええええええええええええ』
最終ホームで中団から東出が捲り返す。

『ありゃあああああああああああああああああああああああ』
東出マークの山口があっさりと千切れる。

『おっとおおお。ハマレえええええええええええええええええええええ』
単騎の捲りとなった東出を茫然と眺めていたら、最前方にはなぜか水色のユニフォームの橋本がいる。そしてスッポリはまった。

『よっしゃあああああああああああああああああああああああああ』
良く見ると4番の後ろはは2番になっているではないか。東出−橋本−金田で4角を回る。

『どりゃああああああああああああああああああああああああ4−2』
番手から橋本、そして3番手から金田。突き抜けたように見えた。

うし『4−2か』
KAGI『ここからだとわからん』
うし『9は』
KAGI『9は遅れたと思うが、4−2じゃないか』
他人『4−2−9と入った。代用の4−2や』

KAGI『いや、俺は橋本浩一で勝負した
うし『当たればいいのよ。当たれば。わっはっは。』
他人『ケッ』

ちょうどその時、レース後の周回で4番車の橋本が私たちの前を通過した。

『橋本おおおおおおおおおおおおお』
『橋本ありがとう〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜』

私とうし君の愛の激励に、彼は力強く右手を上げて応えてくれた。間違いない、9は遅れていたから4−2だ。やったああ。喜びは絶頂。うし君は「来週は西宮だああ」と快気炎を上げる。さあ、問題は配当がいくらまで上がっているかだけだ。

『第9レース決定。1着2番、2着4番、3着9番』
『連勝式2と4の組、2330円』

どおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん。

しかし見る位置が悪いとはいえ、1/4輪が見抜けなかった私たちも悪いが、そんな2着でガッツポーズとはなにごとだ。騒いで大恥だ。

押さえもないうし君は、悟りを開いた僧のように固まっている。俺は押さえだ。しかしまだだ。押さえていたのも何かの辻裏。今日は神様が勝負の機会を与えてくれているのだ。だいたいが、セコク押さえるその姿勢が良くない。意気地の無い押さえなどしては、活き仏と化したうし君にも悪い。今日は当るのだ。本線しか買わなければ本線が来る。裏なんか買うものか。

10R準優
佐藤嘉修(愛知)
滝沢正光(千葉)
案浦攻(福岡)
藤原克成(岡山)
高橋光宏(群馬)
中川武志(奈良)
伊藤豊明(愛媛)
青島一法(静岡)
正信(広島)
 

地元、伊藤豊明の根性差し。5−3,5−2。

『差せええええええええええええええええええええええええええ』

1着 案浦  攻(福岡)
2着 伊藤 豊明(愛媛)
3着 高橋 光宏(群馬) 1590円

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