/滅びし者へ/ 

至福の一時間 


(2000年10月 高知オールスター)

万難を排して挑んだ、ミレニアム地元高知オールスター。現場ではそこそこの善戦で沈んでいなかった。迎えて最終日。でも、優勝戦は仕事の都合で前売り勝負を余儀なくされてしまってた。そそくさと仕事を済まし家路へと急ぐ。結果は知らない。けっこう勝負していた。

家に帰り着くなり、同居人から
『おめでとう。当たったねえ』
との言葉。同居人も、S級1班の有力どころならば選手名が分かるようになっている。前夜に検討した際に、買う選手名と金額をメモに書いていたのを見て覚えていたようだ。

『待てえええ。それ以上言うなあ。ダイジェストまで』

こうしてはいられない。とりあえず服を脱ぎ捨てて風呂に入り身を清めることとする。
湯船に浸かりながら、どの買い目が当たったのかを入念に展開予想する。

児玉が来たのは決定で問題はヒモだ。
やはり神山か。ヤツが自信を持って当たったと言ったのだから、有名人神山が2着の可能性が一番高い。残念だが、これが現実。
山口富生が2着だったらたいへんなことだ。配当も投入金額もここが一番なのだから。あいつは幸二、富生兄弟のことも覚えたからな。頼む!ここ来ていてくれ。
新田でも充分に受かる。ただし新田ってあいつは知らないのではないか。
池尻ならシャレにならない。妙味なしで結局買わなかったからな。でも大丈夫だろう。ヤツは池尻のことなど覚えていないはずだ。

うおおおお。富生よ来ていてくれえ。人生最高払い戻しを俺は取る!!!。

のぼせて立ち眩みがするほどの至福のひとときが過ぎていった。



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